令和4年3月、銚子市議会定例会が開かれ、市長の越川信一氏が施政方針演説を行った。本演説では新型コロナウイルス対策が重要なテーマとなり、感染者数が641名に達した現実を受け、「市民と連携し、感染防止策を徹底する」と述べた。この方針に基づき、ワクチン接種の加速化を図る具体策として、65歳以上を対象に6か月、64歳以下については7か月の接種間隔を設けることが発表された。
また、市長は銚子市の新たな都市ビジョン「握手~つながるまちづくりのちから~」を掲げ、地域の公民連携による事業展開を強調。「民間の力を活用し、地域課題の解決を図る」と強調し、新たな魅力の創造に向けて民間企業との連携を強化すると述べた。
特に、洋上風力発電プロジェクトの推進が新たな試みとして取り上げられ、銚子市沖での発電事業者が選定されたと報告された。このプロジェクトにより、地域の経済活性化と人口減少対策が見込まれている。
さらに、令和4年度の一般会計予算は、238億6,700万円と前年より9.7%の増加。歳入には個人・法人市民税の増加を見込み、地域経済に対する懸念も払拭するかのような数値が示された。特に、下水道事業や水道事業の予算が計上され、公共インフラの整備にも注力する方針が感じられる。
新年度予算は、銚子市の持続可能な発展を見据えたものとし、収入より支出の増額を見込む中、新型コロナへの対応策に注力していくことが改めて示された。市長は施政方針の中で、「市民一人ひとりの力を信じ、共に銚子の未来を築いていく」とのメッセージを強く発信し、今後の施策推進に期待が寄せられる。