今回の銚子市議会では、環境問題の現状について多くの議論がなされた。特に、プラスチックごみの問題や海洋プラスチックごみ対策が主要なテーマとなった。
工藤忠男議員は、プラスチックごみの世界的な問題を指摘し、日本がシングルリユースプラスチックの廃棄量で世界2位であることを強調した。彼は銚子市の全家庭ごみにおけるプラスチックごみの割合について具体的な数字を求めた。
市長の越川信一氏は、プラスチックごみの割合は、平成30年度の3.30%、令和元年度は3.40%、令和2年度は3.41%にとどまっており、3年間の平均で3.37%であることを示した。また、海洋ごみ対策として、漂着ごみの処理に関しては、海岸管理者である県との連携を進めていくと述べた。さらに、3R(リデュース・リユース・リサイクル)の推進を図るとした。
また、今後施行されるプラスチック資源循環法についても言及。市民生活においては、プラスチック製品の過剰使用を控えることが求められている。
次に、野良猫問題についての質疑も行われた。工藤議員は、野良猫が交通事故に遭うことが多いことや、観光地での影響を懸念し、年間の事故数を質問した。生活環境課長の柴紀充氏によれば、銚子市では令和3年度に491件の死亡事故が発生したという。旭市や匝瑳市と比較しても多い数字であるとし、ニーズに応じた看板設置などの啓蒙活動の強化を約束した。
今後、野良猫に関する注意喚起や教育的な措置が求められる中、工藤議員も市民に理解を深めてもらう施策を提案した。特に、地域猫活動については賛否が分かれることもあり、市の方針について慎重な検討が必要だとした。
議会では、プラスチックごみ対策や野良猫問題のほか、新型コロナウイルス感染症の感染状況や今後の対策についても話し合われ、様々な問題が市民生活に影響を与えていることが浮き彫りになった。市としてどのように環境問題や交通問題に対応していくのか、改めて重要な局面を迎えていることが確認された。