銚子市議会の令和2年12月定例会において、越川信一市長が掲げた公約の実現状況について議論が展開された。
越川市長は、銚子芸術村の運営状況やフィッシャーマンズワーフ構想の進行について尋ねられた。芸術村は地域の文化活動の場であり、整備費は約1億2,000万円、年間維持費は340万円とされ、芸術活動の成果を発表した。
フィッシャーマンズワーフについては、第一魚市場の整備が進行し、新鮮な魚料理を提供するレストラン「万祝」などが運営されており、観光客の誘致の源泉になっているとの説明があった。
利根かもめ大橋周辺でのファーマーズマーケットについても、地域の活性化に寄与する取り組みが進められている。
さらに、水上バスの運航については、試験的な試みが行われているものの、正式な運航には至っていないとのこと。また、地球の丸く見える丘展望館の活用も進めており、多くの市民が訪れる施設となっている。
農住計画については、銚子市の農業を活かした移住策が検討されているが、進行は遅れているとされた。高齢者や障害者向けの福祉パス導入についても実証実験が行われたが、予算の厳しい状況から実施は困難との報告があった。
越川市長は、今後の産業振興案についても言及し、銚子市の資源を最大限に生かすために、国や県への働きかけを強化する意向を示した。市民との対話を重視しながら、透明性のある運営を進めていく考えも強調した。議会では、多くの市民が参加できる意見交換の場を設けることも求められた。市長は、今後の公約に対する信任を得るために、具体的な成果を残すことが必要であると認識しているようだった。
全体的に、銚子市の未来に向けた施策は多岐にわたっており、地域資源を活かした持続可能な発展が目指されていることが伺えた。議員たちは、市政への期待と懸念を持ちながらも、市長の実行力を求める姿勢を強めている。