旭市議会の令和3年第2回定例会が開催され、重要な議題が取り上げられた。特に、新庁舎の竣工や市民サービスの向上、コロナウイルス対策に関する話題が注目された。新庁舎は多機能な施設として、地域の未来を支える拠点となることが期待されている。
林晴道議員は、新庁舎の完成を祝いつつ、庁舎機能の充実に関して明智忠直市長に質疑を行った。議員は、旭市が抱える少子高齢化や経済問題に対応した新庁舎を求め、市民の利便性向上が図られるべきとの意見を表明した。
市長は新庁舎について、行政機能の集約と市民への情報提供の充実を強調した。また、新庁舎は耐震性や防火性を備え、災害時の拠点としても機能することが予定されている。
一方、庁舎の維持管理について、行政改革推進課長は「現在、新庁舎はコスト削減に向け一定の成果を上げているが、データ蓄積を通じてさらなる効率化を図っていく」との見解を示した。維持管理の改善は、業務の効率化や市民サービスの質向上にも寄与すると期待されている。
そして、駐車場の問題も議論された。林議員は、来庁者の利用しやすさに配慮するため、駐車場の利用枠を増やすべきと訴えた。市側は現在の駐車場の内訳や職員駐車場の状況を説明し、柔軟な対応を進める考えを示した。
さらに、旧庁舎の取り扱いについても質疑があった。今後の活用方法について、市民に不便をかけないよう検討が進められることが求められた。
加えて、コロナ禍における飲食店支援策や防犯カメラの設置状況についても質問が出された。市は飲食店への緊急支援を行い、プレミアム付商品券の発行も実施しているまでは良かったが、さらなる支援を求める声が上がった。市民生活の安全確保のため、防犯カメラの設置や見守り活動も進められている。
また、平山清海議員と片桐文夫議員は、交通安全対策や新型コロナウイルスワクチン接種の進捗についても質問し、市は各施策について説明を加えた。特にワクチン接種について、市は高齢者の接種を7月末に完了する見込で進めていると報告した。
新庁舎の機能に関する良好な環境が整備され、もちろん市民の利便性向上が期待される。しかし、それと同時に、維持管理、交通対策、飲食店支援といった他の課題に対する継続的な取組も欠かせない。