令和5年3月の横手市議会定例会において、多くの重要な議題が取り上げられた。本議会では地域公共交通の現状や評価が焦点となり、特に路線バスの廃止問題やデマンド交通の仕組みについて多くの議員からの質問が寄せられた。
最初の質問を行ったのは、宮川拓也議員であった。コロナ禍の影響を受けた温泉施設の運営に関する経緯について述べ、高橋大市長は昨年11月に運営会社から返還の申し出を受けた経緯を説明した。その理由として、老朽化や赤字経営が背景にあることを指摘した。
宮川議員は、大森健康温泉の閉館の影響について質問を重ねた。議員は、市民の温泉に対するニーズの高さを強調し、市としての取り組みを強く求めた。この質問に対し、高橋市長は、温泉施設の方向性について慎重に検討していると答弁した。
次に上がった議題は図書館の再開発についてである。市の新横手図書館が来年度オープンし、既存の図書館との役割分担についての質問が相次いだ。教育長は、新しい図書館には地域の情報と交流の場としての役割を持たせる意向を示すと共に、既存の図書館の特徴を生かしたサービス向上が重要であると述べた。
デジタル化の推進に関しても議論が行われた。土田百合子議員は、マイナンバーカード用の施策や教育用デジタル化の取り組みについて市長に質問を行う。市長は、デジタル推進を全体的に進めるための調整を含めて具体的な進行を強化する意向を示した。特に、デジタル技術を活用した行政サービスの効率化が求められている点に着目している。
また、公共施設のLED化についても協議され、経費の対策や具体的な運用改善が専門的に進められる必要性が指摘された。同部長は、市民の生活向上の一環として、LED化を促進していく方針であることを伝えた。
議会全体を通じて、温泉施設、公共交通、教育、環境保護といった幅広いテーマが議論され、いずれも市民ニーズに向けた具体的な政策の確立が期待された。市長は引き続き市民との対話を重視し、要望を反映した予算編成へとつなげていく姿勢を示した。