令和5年12月の横手市議会定例会が開催され、市長の一般的な所信説明が行われた。
高橋 大市長は、近年の気象異常とともに、地域経済が緩やかに回復していると報告した。特に個人消費が持ち直しており、秋田県が都道府県別で第2位の所得増加を記録したと述べた。市内の所得上昇を実感する要因として、企業誘致と道路整備の進展を挙げた。この結果、自動車関連企業が進出し、地域経済を支えているという。
農業分野では、夏の大雨や異常気象で作物に影響があり、農業者は困難な状況が続いていると報告。このため、農業所得向上に向けた対策を市として講じる必要があると強調した。
また、高橋市長は市街地再開発について言及し、横手駅東口の再開発工事進捗に対する期待を語った。来年には新しい複合施設も開設される予定で、市民の利便性向上を図る施策を進めている。
横手鉄道の利用促進の重要性も述べられ、赤字ローカル線の存続問題を懸念しながらも、その重要性を再確認した。市民に対して、地域資源である鉄道の維持管理に協力するよう呼びかけている。このほか、地域文化やマンガを生かした街づくりを実施し、地域が一体となった振興策を継続的に推進する姿勢を示した。
その他、少子化・人口減少対策についても言及。企業の進出や再開発事業を通じて地域の魅力を引き出し、人口流入を目指し、経済活性化を図る考えを明らかにした。
最後に、高橋市長は、議案に対する市民からの理解と協力を求め、議会の審議を通じた透明性の高い市政運営への期待を込めて所信表明を締めくくった。