令和5年第2回横手市議会が、3月1日から開会し、各議案の審議が行われた。その中で、特に注目されたのは、令和5年度の施政方針であった。市長の高橋大氏は、横手市の発展と地域活性化に向けた具体的な施策を提案した。まず、昨年12月中旬からの巨大降雪に対する対応について述べ、一時的な死傷事故が発生したことに対し、哀悼の意を表した。市は、早期の除雪対応策として排雪作業を強化し、横手市全体の交通安全確保に注力している。
次に、令和5年度の予算案が発表され、585億2,400万円の総額が計上され、前年よりも8.8%の増となった。その中で、特に若者や子育て世帯の支援策を拡充することが強調された。この施策では、出産や子育てを支援する新たな施策の導入が予定されている。また、新型コロナウイルス関連の施策も引き続き実施される。
また、教育長の伊藤孝俊氏は、教育施策について、地域丸ごとの教育の充実を図る姿勢を示した。教育環境の整備を強化し、高齢者による地域支援や若者の非行防止教育に向けたプログラムを充実させる考えが示された。さらに、人口減少問題に対する具体的な対策として「よこての未来創生プロジェクト」の推進を挙げ、地域全体で魅力を高める努力を行う方針が伝えられた。
他にも、横手市では複数の条例改正が提案され、個人情報保護条例の改正や、福祉関連の新たなガイドラインの策定が進められている。これにより、福祉サービスの質向上や地域振興につながると期待されている。
常任委員会での審議では、行政の透明性と市民目線に立った施策実施が呼びかけられ、引き続き市民の意見を基にした施策展開が求められている。特に、地域資源を活かした産業振興策や観光振興策については、議員からの強い関心が寄せられた。
今後の議題には、令和5年度予算の詳細や、各種条例の具体的な実施策についての議論が予定されており、市議会はこれらの課題解決に向け、早期の合意形成を目指している。