令和3年3月の定例会では、横手市の新型コロナウイルス対策や公共施設の再配置、地域包括ケアシステムに関する議論が行われた。特に、市長の高橋大氏は、ワクチン接種の進捗や今後の計画について具体的に述べた。
まず、新型コロナウイルスのワクチン接種体制については、接種会場の選定やコールセンターの開設が進められ、国からのワクチン供給が明確になり次第、速やかに接種を開始する方針を示した。また、検査体制に関しては、エッセンシャルワーカーへの定期的なPCR検査が未実施であることに市民からの懸念が寄せられ、当局は検査体制を見直す意向を示した。
次に、公共施設の再配置に関する議題では、横手体育館と市民会館の整備基本構想が取り上げられた。市長は、これらの施設は地域活性化の鍵を握る重要な施設であり、人口減少に抗うためにも新築が必要であると強調した。特に、両施設の集客力を高めることや、災害時の避難所としての役割も重要視された。
しかし、市の財政負担や既存施設の状況に不安の声が上がり、以前の横手アリーナ建設構想が頓挫した理由を踏まえて、透明性の高いデータ提供を求める意見もあった。市長は、これらを解消するための努力を重ねているが、市民との対話の重要性を再認識する必要があると述べた。
また、地域包括ケアシステムの構築も重要なテーマとして浮上した。市長は、地域で支え合う社会を目指す方針を示し、さまざまな領域の連携を強調。これにより、地域全体で高齢者や障がい者、子どもを見守る体制を確立していくという考え方が浸透しつつある。
これらの議論を踏まえ、地域の声をしっかりと反映させた施策を進めることの重要性が改めて指摘された。横手市がこれから直面する課題への対応が、今後の施策にどのように反映されていくのか注目が集まる。