令和3年9月の横手市議会定例会が開会した。
本会議では、市長の高橋大氏が市政運営に関する基本的な考えと当面の重要課題について所信表明を行った。特に、秋田県迷惑行為防止条例違反に対する事件が発生したことを受けて、被害に遭った方々への謝罪に加え、職員の服務規律強化を誓った。高橋氏は、「信頼回復に努める」と強調し、市民への配慮を示した。
また、新型コロナウイルス感染症対策についても言及があり、ワクチン供給が滞っていたことに対する謝罪をともなって、接種再開への努力や予約枠拡大に関する取り組みが報告された。この問題は多くの市民が関心を寄せており、今後の進捗が注視される。
続いて、多くの専決処分に関する報告がなされ、特に損害賠償処理にかかる報告が多く、報告第21号から第33号までの専決処分が一括議題にされ、迅速な対応が求められる場面が目立った。
市長は、農業に関する報告でも言及があり、当市での農業産出額が県内トップであることを紹介した。一方で、農業従事者の高齢化が進む中での新規就農者確保や省力化への取り組みも表明され、地域農業の持続可能性に向けた施策強化が図られることとなった。
議案審議の中では、横手市個人情報保護条例および行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関連する条例改正が提案され、デジタル庁設置法に基づいた変化に対応する必要性が強調されている。これにより、多くの市民への影響が予想され、理解を深める必要がある。
最後に、市長は横手市の「過疎地域持続的発展計画」についても言及し、市全域が過疎地域として認定されたことを報告した。これらの取組は地域活性化に直結するものであり、今後の展開に期待がかかる。議会では、さらなる質疑を経て、具体的な施策の実施を進めることで合意した。
本会議は、今後も喫緊の課題に取り組みつつ、市民に寄り添った運営を続けることを誓って終了した。