令和元年第6回横手市議会12月定例会が開会し、重要な市政課題について市長や議員が発言した。市長の高橋大氏は、当面の市政運営に関する所信を述べる中で、数多くの重要課題について市民に理解を求めた。特に国民健康保険にかかる拠出金の誤りが判明し、返還手続きを進める考えを示した。
この誤りは、過去に約3,200万円を多く拠出していたことが明らかとなり、国と県からの負担金の見直しが必要となった。市長はこの件に関連し、「市民の皆様にご心配をおかけした」と謝罪し、財政への影響は無い見込みであると強調した。
さらに、今年は地元の農産物が豊作であったことを喜ぶ一方で、昨年の台風19号による災害被害に触れ、被災地への支援の活動を行ったことも言及した。特に非常時の地域間支援の重要性が示され、市長はその意義を訴えた。
その後、いくつかの議案が提案された。議案第103号では、横手市公文書館設置条例が上程され、歴史資料の保存や利用についての重要性が強調された。市の歴史を次世代に伝えるため、積極的な活用が期待されている。
さらに、公共施設の使用料見直しが議論され、公平性と妥当性を考慮した見直し方針が紹介された。これにより、公共施設利用の公平性を確保し、受益者負担の原則を定着させる狙いがある。
市内地域交通の充実に向け、スクールバスの活用による実証実験が行われることも報告され、地域住民の利便性向上に寄与することが期待されている。実証実験の運行日は週2回で、地域住民の声を反映しながら運営していく予定だ。
さらに、東口の市街地再開発に向けた計画の進捗状況や、消防・防災体制の強化を目的とした分署統合事業についても報告がなされ、持続可能な都市運営に向けた取り組みの重要性が再確認された。
議員からは公共利用料について懸念の声も上がり、将来的な見通しや住民サービスの質の担保など、議論が盛り上がった。このように、市政の透明性や市民の信頼を高めるためのさまざまな施策が検討されている。議会は今後も市民が満足できる公共サービスを提供するため、さらなる取り組みを進めていく必要がある。