令和3年3月8日、横手市において第3回定例会の一般質問が行われた。大雪による農家の被害が詳細に報告され、その支援策についての議論が展開された。特に、24番の土田百合子議員は、昨年末からの記録的な積雪によって多くの農家が深刻な被害を受けたことを指摘し、早急な支援を求めた。
土田議員は、大雪によって被害を受けた農業者の復旧支援に関して、国・県・市による補助事業の早期創設を訴えた。市長の高橋大市長は、県やJAと連携し、除雪費用や復旧に向けた助成事業を創設して、新規農業者にも支援を強化すると述べた。また、復旧に必要な人的支援についても、労働力の確保に向けた取り組みを強化する意向が示された。
さらに、新型コロナウイルスのワクチン接種に関する質問も出された。ワクチン接種の準備状況やスケジュールについて、土田議員は具体的な情報提供を求めた。市民福祉部の竹原信寿部長は、接種会場の計画や、分かりやすい情報発信の重要性を強調し、接種開始に向けて着々と準備を進めていると回答。
都市計画道路整備に関しては、長年の課題となっている八幡根岸線や神明社前の未整備区間の改善についても具体的に議論された。土田議員は、特に通学路の安全性向上を求めたが、建設部の池田智部長は現実的な制約に言及し、整備の重要性を再確認した。
年次計画として、十文字陸上競技場の存在も再認識された。教育長の伊藤孝俊氏は、十文字が県南唯一の全天候型競技場である点を評価しつつ、スタンドの狭さやサブグラウンドの不足を課題に挙げた。議員はこれらの改修が新たな大会を呼び込む可能性があると訴えかけた。市としても、改修計画に向けての検討を進めることが確認された。
これらの議論を通じて、横手市の今後の農業支援や、地域の安全・安心に向けた取り組みが強調される中、市民生活の向上に寄与する施策を進めていく姿勢が示された。市長や教育長は現状課題に対する認識を深め、継続した支援の必要性と、その実行に向けた取り組みを再確認した。特に、農業若手支援の拡充は注目されている。これにより、横手市における農業の持続可能性が期待されている。