令和元年第2回横手市議会の定例会が開催され、市営温泉施設の利用料金値上げや、横手駅東口市街地再開発事業に関する議論が展開された。
この日の質疑で高橋聖悟議員は、市営温泉施設の値上げ改定について質問を投げかけた。彼は、市直営の温泉施設の利用料金の上昇理由が「運営コストを圧縮するため」とされている点に触れ、具体的な理由や根拠の説明が不十分ではないかとの懸念を示した。特に、市民がどのように納得できるような情報提供を行っているのか、詳しい説明を求めた。
高橋大市長は、市営温泉施設の経営が赤字であることを強調し、料金改定はやむを得ない措置であると述べた。市長によれば、運営コストや給料などの経費が高騰しているため、今後の経営が厳しくなる可能性があると指摘されている。そのため、今回の料金改定は、民間温泉施設との競合や利用者の利便性を考慮に入れた結果であるとのことだ。
さらに、高橋聖悟議員は、横手駅東口の再開発事業に関しても質問を行った。彼は、再開発事業で図書館と公益施設の設置が計画されていることに対して、その背景や意義を問うた。市長は、この再開発事業が地域活性化の一環として進められており、特に図書館機能が重要であると強調した。図書館が利用されることで、交流人口の拡大や経済活動の促進が期待されていると説明した。
また、高橋聖悟議員の質問を受け、運営管理における市民目線の施策充実を求める声が上がった。市長は、これに応じて除雪活動費の補助金の改定を検討し、特に市民生活の安定を図る施策が重要であるとの見解を示した。
議論の中で判明したのは、市の経営努力の限界や、利用者ニーズに基づくサービス向上が不可欠であるという認識であり、今後の施策にどう反映させるかが課題として浮上した。市民の意見を反映しながら、今後の健全な運営方針を立案する必要があると、市長は強調した。