令和2年第1回武豊町議会定例会が3月2日に開会した。今回の定例会では、令和2年度予算案や各種条例の改正案が審議される重要な会議として位置付けられている。
町長の籾山芳輝氏は、今回の予算では141億7,000万円を計上し、3つの特別会計を含めた全会計合計は239億960万円と述べた。一般会計の主要な支出項目としては、知多武豊駅東土地区画整理事業や屋内温水プール建設事業が挙げられた。
一般会計の歳入は、前年の決算見込みを基に算出され、県税の安定性が重視されているという。今回の予算案は、将来のまちづくりを見据えた大規模事業の推進を目的としたもので、財政調整基金からの繰入れも行われる。
また、町長は各部の報告を通じ、交通安全対策に向けた取り組みも強調した。昨年の交通死亡事故者数が156人であり、地域での交通安全運動が重要である。一方で、高齢者の事故防止のため、町全体で対策を推進する必要性を訴えた。
議案として上程されたのは、予算関連のものが中心となっている。令和元年度の補正予算案や国民健康保険特別会計、後期高齢者医療特別会計の補正予算案も討議され、健康福祉の充実が図られる。特に、国民健康保険事業では保険給付費の増加が見込まれ、運営基盤の安定が求められている。
さらに、職員の服務に関する条例の改正も提案された。これは地方公務員法に基づくもので、各職員がふさわしい方法で宣誓を行うことができるよう体制を整備するものである。共同体としての町の運営が問われる中、それぞれの職員が意識を持って行動する必要がある。
このほか、公共施設の使用料に関する改正案や民間委託による多賀授産所及び為井デイサービスセンターの指定管理者の指定も審議され、地域資源の効果的な活用が期待されている。