武豊町の令和元年9月定例会では、高齢者の交通事故や福祉避難所の運用、さらに液体ミルクの備蓄など、地域の重要な課題に関する質疑が行われた。
特に、高齢者の交通事故の増加が懸念される中、南 賢治議員が提起した内容は多くの共感を呼んだ。彼は、高齢者による自動車事故の原因は、身体的能力の低下や運転に対する自己評価の高さに関連していると指摘。愛知県内でも高齢者による死亡事故の数が増えているデータを引用し、高齢者の運転免許証の自主返納率を1.66%とし、さらなる対策が必要であるとの認識を示した。
一方、福祉避難所の運用に関しては、当局からは現在のところ4カ所が指定されているが、民間施設が多いため、開所までの協議や鍵の問題があることが説明された。また、台風などの予測可能な災害においては、開設判断を柔軟に行うとの見解が示された。
さらに、液体ミルクの備蓄についても話が及び、この新しい製品が災害時の備蓄に必要であるとの意見が一致した。液体ミルクは調理を要せず、災害時に利用しやすいため、自治体としての備蓄検討を進めるとともに、地域の動向を見守る必要があるとの答弁があった。
最後に、別曽池についての議論では、過去の偉業を後世に伝え、利用者の増加を目指した整備計画が確認された。記念碑の周囲の整備や案内看板の設置、さらに地域住民との協力による維持管理の重要性が強調され、地域住民への周知も課題に挙がった。
これらの質疑を通じて、武豊町は高齢者、福祉、防災など多岐にわたる課題に対する取り組みを進めていることが明らかになり、さらなる検討と地域の協力が求められることとなった。