令和5年6月の定例会は、町民の生活や地域活性化に関わる多くの重要なアジェンダが話し合われた。特に注目を集めたのは町営住宅に関する質疑で、鈴木一也議員は老朽化の問題を指摘し、維持管理の状況について以下の四点を質問した。まず、建物の老朽化に伴う問題がどのように発生しているか、次に、長寿命化計画に基づく整備状況、現在の入居状況、そして入居基準についてである。これに対し、建設部長の山田晴市氏は適切に答弁し、具体的な工事スケジュールとその背景を説明した。特に、今年度は外壁改修工事が行われ、入居者に安全で快適な住環境を提供する計画が進行中である。ただ、鈴木議員は、老朽化した住宅の問題を受け、今後も持続的に管理がなされるよう、維持管理の重要性を強調した。
次に、子供の遊び場に関する質疑も重要な議題となった。町長の籾山芳輝氏は、遊具の管理は町の責任で行うことになったと説明し、これまでの各区の負担軽減が図られると述べた。子供たちの健全育成が求められる中、遊具の維持管理をしっかり行い、安心して遊べる場所を提供する考えを示した。また、施設の整備に関しても、各区の意向を尊重しつつ、遊具の安全性とともに、地域活性化にもつながるとの認識を示した。
さらに、人口減少対策について福本議員が言及した。彼は、愛知県の少子高齢化を鑑み、武豊町における人口を守るための施策について検討の必要性を訴えた。特に、子どもを育てやすい環境、住みたいと思えるまちづくりがカギになると強調した。桂川執行部は、人口ビジョンを策定し、町民の意識を高める取り組みを進める意向を示した。福本議員は、外部からの移住者を増やすためには、まずは今住んでいる町民が「住み続けたい」と感じてもらえるような魅力ある施策を展開することが重要だと提起した。
その後、加齢性難聴に関する質問が鳥居議員からなされた。公共の健康施策に対し、耳に関する支援と啓発を進める考えを示し、聴力検査の導入や補聴器の購入助成について前向きに取り組む方針を求めた。これに対し、健康福祉部長の松本由美子氏は、情報提供を強化し、支援制度について検討を進める姿勢を表明した。
最後に、商工業者を助ける支援策について石原議員が質問した。特に、生活応援券の制度を通じて地域経済の活性化を図ることが重要であるとし、早急な支援の実施を求めた。これに対し、町長は地域振興の施策を進め、町内業者とのコラボレーションを推進する意欲を表明した。