令和3年6月17日、知多市第4回定例会において、高齢者の交通安全や消防団の運営、さらには水道ビジョンに関する質疑が行われた。
まず、交通安全の重要な側面が議員の中山貴弘氏によって強調された。中山氏は、高齢者の交通事故が増加傾向にある現状を懸念し、特に令和2年の全国での交通事故で2,839人が死亡したデータを挙げ、有効な対策が求められていると述べた。市長の宮島壽男氏は、高齢者に対する交通安全対策の重要性を認識し、知多警察署や地域団体との連携を通じて更なる対策を講じる考えを示した。特に、運転免許証の自主返納について、多くの高齢者にその制度を周知する必要があるとの見解が示された。
次に、消防団についての議論がなされ、消防団員の減少と高齢化が課題とされ、教育長の永井清司氏が地域の防災力を高めるために消防団との連携を強化する必要性を訴えた。消防団は地域住民の安全を守る重要な役割を果たしており、地元の支援を受けての活動継続が求められるとした。
さらに、新水道ビジョンに関する質疑では、優れた水道供給のための施設更新関連の施策が議論された。特に、丸根配水場の長寿命化と耐震化計画が重要視されており、今後10年間での具体的な事業費が示された。今後計画されている耐震化事業は、南海トラフ地震のリスクを考慮した必要不可欠な課題であり、市民の生命と生活を守るための持続的な対策が求められている。
本会議では市民生活に直結する立法が進められ、多様な防災活動や安全政策が市民に向けて明確に示されており、その実施が期待される。今後、特に高齢者、地域の消防団及び水道安全性の確保が各議員の共通の課題として捉えられ、具体的な施策が一層充実することが望まれる。