令和3年3月9日に開催された宇部市議会定例会では、篠﨑圭二市長が施政方針演説を行い、様々な議題が取り上げられた。
演説では新型コロナウイルスへの対応が重要な課題として挙げられ、特に医療機関へのサポートが強調された。医療従事者の負担軽減を図るため、ワクチン接種体制の整備が進められており、今後も必要な情報提供を行う方針が示された。市では、宇部公共職業安定所と連携し、雇用情勢の情報交換を行い、生活困窮支援策を続けることが確認された。
また、山下節子議員が提案した産業創出に関する質疑において、篠﨑市長は新たな成長産業の確立と後継者育成に向けた施策の重要性を強調した。この施策は、地域経済の促進に寄与し、企業誘致や若者雇用の拡大を図るものとされている。
農林水産業の振興に関しては、厳しい財政状況が影響し、市は今後、農林水産業振興計画を策定し、就業者のニーズに応じた支援を行う意向を示した。また、農業・漁業・林業の各分野における後継者確保対策についても力を入れるとした。
保育行政については、待機児童の解消を目指すための取り組みが確認され、市が主導する保育所の整備と運営体制の充実が必要であるとされた。特に、障害のある子どもを含む、多様なニーズに応える保育サービスの実現に向けた施策が求められている。
最後に、宇部市のごみ処理については、従来のガス化溶融施設からトンネルコンポスト方式への転換が提案された。環境対策の一環として、廃棄物処理の新たな手法を模索することが確認され、今後の議論に期待が寄せられている。