令和2年12月15日、宇部市議会において、市長篠﨑圭二氏が所信表明を行った。会議では、地域運営支援や産業基盤整備、農業振興策など、多岐にわたる重要事項が議論された。
まず初めに、河崎運議員が市長の所信表明に基づいて、地域運営の基盤支援について質問した。河崎議員は、市長のリーダーシップによる財政の健全化が急務であると述べ、無駄な事業の見直しを求めた。これに対し、篠﨑市長は、地域全体での課題の共有や意見交換が重要であると認識していると応じた。
次に、広域道路や重要港湾についても言及があった。河崎議員が具体的な事業進行を問うと、市長は、宇部湾岸道路延伸の必要性を強調した。具体的には、産業基盤を強化し、地域経済を活性化させるために不可欠な施策であるとの理解が示された。今後、市は国や県に対し強く働きかけていく意向も示した。
さらに、農業振興に関して、河崎議員は特に有害鳥獣による被害対策について具体的な施策を求めた。市長は地元農業への支援の重要性を認識し、捕獲体制や防護柵の設置策を強化していくと述べた。92件の相談があったことも挙がり、具体的な成果が見えた。
キャリア教育プログラムや移住促進策についての議論も展開され、河崎議員は、市がターゲットにするべき層の明確化を求めた。市長は首都圏からの移住を推進し、今後の具体策を探っていく方針を示した。これにより、人口流出にブレーキをかける戦略が求められている。
最後に、トキスマに関する再検討が行われ、議長は過去の市議会の決定を踏まえつつ、ゼロベースで新たな方向性を見出すことの重要性を指摘した。これに対して市長は、民間事業者との意見交換を通じて、スピーディーに取り組んでいく意思を示した。議会からは、厳しい財政運営を強い地盤にするための具体的なコスト削減策も求められた。
この会議では、市民の声を反映した施策の推進や、持続可能な公共交通体制の整備が強調された。市長はこれらの課題を踏まえて、実行可能な対策を講じていくことが期待されている。