山陽小野田市議会の令和2年第3回臨時会が5月26日に開催され、複数の議案が審議された。
議長の小野 泰氏が開会の挨拶を行い、出席議員は全22名で、会議の定足数は満たされていた。
まず、日程第1として会議録署名議員の指名が行われ、笹木議員と水津議員が選ばれた。
日程第2では、議案第63号「山陽小野田市小型自動車競走事業特別会計補正予算(第1回)」が議題とされ、産業建設常任委員会の中村 博行委員長が報告を行った。今回の補正予算は、令和元年度の決算見込みに基づき、歳入に対する歳出不足を解消するもので、予算総額に対し約12億3000万円が追加される。
委員会での質疑では、新型コロナウイルスに関連した車券の払い戻しや競技による感染防止策が問われ、選手の居住地を分ける工夫がなされていることが明らかにされた。議案は全員賛成で可決された。
次に、日程第3では、議案第62号「令和2年度山陽小野田市一般会計補正予算(第6回)」と議案第64号「新型コロナウイルス等感染症対策基金条例の制定」が一括で審議された。特に、一般会計補正予算では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うため経費削減が行われ、基金設立の背景には地域支援の必要性があった。
新型コロナウイルス対策特別委員長の髙松 秀樹氏が概要を報告し、この度の補正案が市民の生活支援を目的にしていることを強調した。この基金には市民からの寄附も取り入れられる見通しであり、幅広い活用が期待されている。
山田 伸幸議員は討論で、中小業者への支援が依然必要であると訴え、その上で基金の用途が市民生活の向上に寄与することを望んだ。さらに、県下での先進的な支援策にも触れ、地域の活性化を促す意義を強調した。両議案は討論なしで原案可決となり、市の経済支援への期待感が高まる。
最後に、杉本 保喜議員が政治倫理基準違反について説明責任を果たすべく登壇した。公職選挙法違反に関して謝罪し、今後の取り組みを表明した。議長はその説明が遅れたことに対し、厳重注意をした。議会総体として、説明責任の重要性を再認識する機会となった。
この臨時会により、山陽小野田市において新型コロナウイルス対策や地域経済支援に向けた具体的な施策が進められることが期待されている。