令和4年12月7日に開催された山陽小野田市議会での一般質問が注目を集めた。
議員は最初に、学校給食センターの安全・安心な給食提供に関する現状と今後の課題について、具体的な対策を質問した。中岡英二議員は、特に異物混入に関して厳しい現状を指摘し、昨年度の事例として21件の異物混入が発生したことから、細心の注意が必要と訴えた。藤山雅之教育部長は、基本方針として国の衛生管理基準を遵守し、アレルギーや食中毒に対する取り組みの充実を強調し、今後も抜け目ない対策を進めると述べた。
また、給食センターの食育的な取り組みの現状についても議論が進んだ。中岡議員は、子供たちが調理見学に訪れる機会を増やし、食の大切さを理解する機会を提供すべきと提案した。教育部長は、施設見学の重要性を認識し、学校に働きかける意向を示した。
次に、子育て支援施策についても質問が集中した。吉岡忠司福祉部長は「スマイルキッズ」事業について説明し、地域で子育て支援ができる体制を確立していることを誇りに思っていると語った。
地域での取り組みとして、ヤングケアラーの存在もクローズアップされた。調査によると、ヤングケアラーは家庭での責任感が強く、精神的な負担も大きいとされており、そのために教育面での影響が懸念されている。教育長はヤングケアラーの支援について、学校現場での見守りや環境整備が求められている現状を説明した。
また、埴生地区レーダー基地建設についても質疑が行われた。矢田松夫議員は、レーダー基地の設置が地域の生活環境に与える影響について述べ、自衛隊がその運用を行う中で、地域住民の生活を守るための配慮が必要であると強調した。さらに、地域住民への報告義務の有無や、建設中の雨水管理方法についての質問があり、必要な事前対応を示唆した。
教育委員会の代表者も参加し、住民説明会の必要性について改めて考察され、透明性あるコミュニケーションの重要性が語られた。これにより、地域全体での理解促進が期待される。
最後に、津布田地区の地域活性化についての意見も述べられ、旧津布田小学校の有効活用や地域団体との連携が求められた。地域振興の観点から、学校空間を子供たちの居場所としての活用の重要性が再確認された。