日高町では、移住定住促進施策に関して、近年注目されているデジタル田園都市国家構想が影響を与えていると考えられています。これは、都市部から地方への人の流れを作ることを目的としており、特に日高地区ではこの方向性を反映した施策を展開する必要があると感じます。
移住定住に向けた現行施策としては、移住生活体験ハウスの提供、宅地分譲地の整備、移住交流促進事業があります。今年度の活動報告によれば、宅地分譲地は完売しているものの、直近の整備計画はありません。今後の計画については消極的な判断がなされていますが、地域のニーズを満たし続けるためには、情報収集と関係者との連携強化が肝要です。
新規就農者への支援体制については、自主的な相談窓口を設け、就農を希望する方々に必要な資金や情報を提供しています。今後も、地域おこし協力隊を活用した新規就農者支援が続いていく見込みです。
空き家対策では、町内の空き家情報を収集し、居住可能な空き家情報を求める声を聞き取っていますが、門別地区での取り組みは現時点ではあまり顕在化していません。これに対して、他市町の成功事例を参考にし、地域内の空き家情報を横断的に活用する必要があると感じています。
次に、マイナンバーカードに関する情報です。日高町における交付率は63.1%となっており、さまざまな施策が講じられた結果、申請率は70.9%に達しています。ただし、公共交通機関の発展と位置づけた活用状況には明確な数値目標が設けられていないため、今後はしっかりとした管理をしながら、利用者の実態に即した対応が求められます。特に、他者の情報が記載されている事例が多発していることから、個人情報保護にも研鑽が必要です。
このように、地域住民からのニーズに応えるための施策を進める必要があります。移住交流促進事業などを通じて地域住民との接点を増やし、安心安全な生活基盤の確保と共に、地域の魅力を再発見していくことが大切です。町民全体で一丸となり、個人情報保護と経済の自立を目指す施策を進めるとともに、地域住民の力を借りながら地道な活動を続けていくことが求められます。