令和4年2月17日、日高町議会が開会され、照会が提起された議題について議論がなされる。印象的だったのは、行政報告の中で介護老人保健施設門別愛生苑における新型コロナウイルス感染症の発生に関する経緯が詳細に説明されたことである。
町長の大鷹千秋氏は、入所者の発熱の症状により抗原検査を実施し、陽性が確認されたことを報告。続いて、陽性者と同室で過ごした入所者12名に対してPCR検査が行われ、陰性が確認されたと述べた。職員1名も陽性となり、現在は自宅療養中である。
この報告に対し、梅木聡議員からは町の感染情報の公開について疑問の声が上がった。梅木議員は、他の町が感染情報を提供しているのに対し、日高町はなぜ提供しないのかと質問。その問いに対し、総務課の林谷昌美課長は、取材は行われているものの、町から積極的な情報提供が行われていない現状を説明した。
さらに、学校休業に関連して梅木議員は、感染拡大防止策として団体への自粛要請が必要ではないかと指摘。教育長の武田啓嗣氏は、地域団体への注意喚起は行っており、教育委員会としてもお願いしていると答弁したが、議員からは具体的な自粛要請が求められた。
また、今後の感染拡大が懸念される中、町の対応が問われた。特に、高齢者や子供への感染防止に向け、さらなる周知徹底が必要であるとの意見に対し、教育委員会や町の各部署が連携を取りながら進めていく意向が示された。
議題のひとつ、議案第1号「日高町長等の給料の特例に関する条例の制定について」は、教育委員会によるパークゴルフ場の管理不手際に起因したもので、町長、大鷹氏、及び副町長の給与を10%削減する内容が含まれている。これについて議会の賛成多数で可決された。
次の議案第2号は、令和3年度日高町一般会計補正予算に関するもので、大雪による町道の維持管理費や除雪業務委託の増加が主な理由として報告されている。この補正予算案も賛成多数で可決された。町全体の除排雪体制が確認され、特に坂道における凍結防止を含む継続的な除雪作業が求められている。
最後に、議長は今後の会議や行政への要望をしっかり受け止める姿勢を示しつつ、休会を宣言した。町民の安全と健康を守るための議論が更なる進展を見せることが期待される。