令和3年6月24日、立川市議会で新型コロナウイルスワクチン接種に関する協議会が閣議された。市政を担当する清水庄平市長は、高齢者への接種が順調に進んでいると報告した。
高齢者への1回目の接種が74%完了し、2回目は36%に達している現状が示された。具体的には、約33,460人が1回目の接種を完了し、16,584人が2回目を終えた。また、今後6月30日からは60歳以上への接種券が順次発送される見込みで、接種券の速やかな手配に努める方針も強調された。
一方、協議では、接種券未所持者への対応についても議論された。福祉保健部長の吉田正子氏は、交通不便地域に住む高齢者に対して、地域包括支援センターと協力し、適切な支援を提供する考えを示した。特に、ワクチンの再配布や訪問診療を通じて未接種者へのアプローチを行うという。
今回の協議で重要視されたのが、基礎疾患を持つ市民への優先接種。市は接種券の手配を迅速に行い、可能な限り多くの人々がワクチン接種を受けられるようにする意向を示している。特に、医療機関とも連携を強化し、適切な情報提供を行うことで、利用者の接種の時期や場所を利用しやすくしたいとしている。
接種会場は現状、柴崎体育館がメインとなっているが、教育長の小町邦彦氏は、学校内での集団接種も選択肢の一つとして今後の検討課題にしている。その際、地域住民の協力を得ながら、アクセスの良い場所を設定することが重要としている。市民からの要望である接種の便宜を図るためにも、交通機関との連携も含めて積極的な対応が求められている。
印象深かったのは、各会派からの多くの質問にもかかわらず、市の職員や関係者は熱心に答弁していたことである。中でも、ワクチン接種の正確な情報を市民に伝える重要性が強調されていた。特に、高齢者層はウェブ利用が少ないため、今後は紙媒体などを用いた幅広い周知方法が必要だと結論付けた。
清水市長は、市民の健康と命を守るため、安心で円滑な接種を実施する重要性を再確認。接種体制に関する質疑応答は続いたが、地域福祉が取り上げられ、今後の市政運営において市民とともに進めていく姿勢が伺えた。