練馬区議会は令和3年6月10日、第2回定例会を開催し、多様なテーマにわたって一般質問が行われた。
議会では、新型コロナウイルス感染症対策についての確認がなされ、区民の健康を守る施策が重要であるとの意見が一致した。特に白石けい子議員(練馬区議会立憲民主党)からは、経済の見通しに対する不安が強調され、区の財政状況について詳細な質問が寄せられた。彼女は、感染拡大がもたらす経済の縮小が財政運営に影響を及ぼす可能性を指摘し、今後の財政影響を懸念した。
前川燿男区長は、ワクチン接種を最大の対策とし、接種体制の充実を目指す考えを示した。具体的には、今年から始まった診療所での個別接種の推進について言及し、高齢者などを早急に保護するため地区ごとの接種券発送の具体的な日程を発表した。
更に、オリンピック・パラリンピック開催の件についても議論が交わされた。白石議員は、感染症の影響下での開催準備に関わる懸念を表明し、多くの自治体が開催への疑問を抱いていることを指摘した。この議論には、聖火リレーやパブリックビューイングの開催が含まれており、感染対策の徹底が求められていることが示された。
次に、生活困窮者支援についても重要なテーマとして浮上した。白石議員は、新型コロナによる影響で生活困窮状態に陥る区民が増えていることに触れ、区としての支援策をさらに拡充すべきだと強調した。そして、住居確保給付金の支給件数が昨年から大幅に増加していることが伝えられ、今後の必要性を訴求した。区長も、生活困窮者への支援を継続する意向を示した。
一方、羽田新飛行ルートに関しては、騒音の問題や地域住民からの苦情が増加している現状に対して、今後の対策が問われた。議会は住民の意見を尊重し、さらなる議論を求めた。
このように今回の定例会では、新型コロナから経済、教育、福祉まで、区民の生活に深く関わるさまざまな議題について、活発な意見交換が行われ、今後の施策への影響が期待される。