令和元年9月4日、練馬区議会にて第三回定例会が開会した。
本日の会議では、予算関連の議案を含め、42件の議案が提案された。特に注目されたのは、平成30年度の歳入歳出決算についての報告であり、歳入が4,050億8,645万円、歳出が3,975億2,295万円と報告された。特別区税の収入は673億5,713万円であり、前年度比で増加している。これは経済活動の活発化を反映していると考えられる。
区長の前川燿男氏は、所信表明において、地域活動の重要性を強調し、区民との連携を強化する考えを述べた。夏の地域活動に参加し、世代を超えた交流の場の重要性を改めて認識したことが伺えた。特に、子どもたちの笑顔を支えるため、幼児教育・保育の無償化が来月から始まることが強調された。
また、子どもたちの教育環境を支える一環として、小学校の入学準備費の支給を、入学前の時期に前倒しすることが決定された。この変更は、保護者からの多くの要望に応えたものであり、区の財政健全化も考慮されている。区長は、支給に必要な経費の補正予算も提案する予定であると述べた。
高齢者福祉に関しては、特別養護老人ホームの新設が進められ、次年度にはさらに2か所が開設予定である。これにより、地域での高齢者支援体制の強化が期待されている。特に医療ニーズの高い高齢者の生活を支えるため、在宅サービスの拡充も計画されている。
地域の安全対策については、民有の塀の調査結果をもとに、安全性の低い塀の撤去を進める計画が発表された。約1,600件を目安に、撤去助成金制度も設けるとしており、地域住民の安全が一層強化される見込みである。
今後も、市街地の再開発や、緑地の増設、スポーツイベントの開催に向けた取り組みが続けられることが確認された。これらの施策は、地域社会の活性化を目指しており、区民の福祉向上に寄与することを目的としている。
議案に関する質疑応答を経て、各委員会への付託が決定され、次回の定例会へと進む。今議会で提案された多くの議案が、練馬区の発展に寄与することが期待されている。