令和2年3月13日、練馬区議会が第1回定例会を開催し、各議案について審議が行われた。
新年度の予算は、過去最高の2,826億7,100万円に上昇した。議員からは、国民健康保険料および介護保険の負担増加に対して強い懸念が表明された。特に、「日本共産党練馬区議団」を代表してのむら説議員は、国民健康保険料が前年に比べて1,000円以上増加し、加入者への負担が重くなっていると指摘した。年収300万円の家庭では、年30万を超える保険料が課せられる可能性があり、その影響は無視できないとも述べた。
また、羽田空港新飛行ルートに関する議論も白熱した。議員たちからは、騒音問題や落下物の危険性に対する懸念が強く、住民の理解が十分に得られていないという意見が相次いだ。特に、3.5度の進入角度変更がもたらす安全上のリスクについての説明が不足しているとの声が聞かれた。地区住民の間で不安が高まっている中、議会は国に対してより明確な説明を求めることが必要であると考えられる。
具体的には、予算案の中でも生活支援や福祉に関する施策の充実が求められているとされ、各会派の議員からは、限られた財源の中での優先順位付けが重要であるとの指摘が相次いだ。特に、教育分野や医療の充実に向けた具体的な取り組みが急務とされている。
予算特別委員会からは、地域医療の環境整備や公共交通の適正化を求める声も上がっており、地域の特性に応じた施策の導入が期待されている。2020年度の施策が実行される中、区民の安心・安全を確保するための施策が一層重視されるべきであるとの意見が多く見受けられた。
なお、各議案は審議の結果、可決され、令和2年度予算案は無事承認を得た。今後、区は民間と連携し、持続可能な施策の展開を図る方針を示している。新型コロナウイルスの影響で区民生活の変化が続く中、区の対応が注目される。