令和5年11月30日、練馬区議会にて第4回定例会が開催された。時折サポートとなる内容の中で特に目を引いたのは、児童・生徒への性暴力等の防止に関する施策であった。
区長の前川燿男氏は、まず職員の期末勤勉手当に関する不備を謝罪した。続けて、児童に対するリスクの認識と対策の強化が必要だと強調。この取り組みは、教職員による児童への性暴力問題を受けたものであり、具体的な防止策が求められているとのことだ。教育委員会では、学識経験者や弁護士、心理士からなる特別対策委員会を設置する。
次に、令和5年度の補正予算案が提案された。副区長の宮下泰昌氏は、今回の補正予算には59億2,354万円が計上されていることを説明した。この中には、源泉所得税の納付遅延に伴う経費や、性暴力等の防止に関連する施策に関する支出も含まれている。特に、住民税非課税世帯への給付金6000万円が新たに計上され、社会的な支援が強く求められていることが示された。これは、経済的に厳しい世帯に向けた重要な措置である。
また、区立幼稚園や小学校の適正配置に関する方針が述べられた。児童に良好な教育環境を提供するため、幼稚園の適正規模を検討することとし、来年度には具体的な候補校を絞り込む予定である。さらに、過去に発生した不祥事の再発防止策として、教育機関全体の信頼回復が重要視されている。
前川区長は、区の未来ビジョンについても言及した。今後の5年間で地域の福祉、環境、都市の整備についてさらなる発展を目指すとし、より住みやすい地域づくりに向けた責任を掲げた。その中で、みどりの総合計画の中間見直しや、地域機関との連携を深めるとともに、区民と共に進めるべき施策が提案された。このような施策は、区民自らが主体となることが重要であると指摘された。
最後に、今定例会には35件の議案が提出された。区長所信表明の中で新型コロナウイルス感染症に伴う様々な施策についても、さらなる詳細が求められるなど、練馬区の課題が浮き彫りとなった。議会の審議を経て、今後の進展が期待される。