令和4年第2回練馬区議会定例会が、6月13日に開催された。
この日の議題には、一般質問が取り上げられ、多くの議員たちが意見を交わした。特に、会計年度任用職員制度については、渡辺てる子議員が問題提起を行い、その実態や問題点を詳しく説明した。彼女は、練馬区における会計年度任用職員が2,681名存在し、そのうち86%が女性であることを指摘。
「非常勤職員の多くが低賃金で働かざるを得ない現状がある。専門職が非常勤に留まる理由を再確認する必要がある」と意見を述べた。また、同議員は、再任用の回数に制限を設ける見直しが必要であると強調。法的な拘束力の不足から、不合理な待遇差が生じることがあることを指摘した。
次に、公共施設の再編についても言及された。これに関しても反対意見があることから、事前に区民への意見聴取がどのように行われているか問われた。区長は、「幅広く意見を聞く環境づくりが重要である」と答え、パブリックコメントなどの活動を通じて、地域に根ざした意見を大切にする姿勢を示した。
また、練馬区立美術館の再整備基本構想についても質問が行われた。行政側は、本物のアートに出会える美術館を目指すとし、地域に密着した施設運営を目指す方針を示した。「魅力的な展覧会の実施には多額の費用が必要であり、作品の評価基準を定めることが重要」とアートの専門性を高める意識が求められる。
障がい者に対する支援策に関しては、障がい者への意思疎通支援が求められており、具体的な施策として手話通訳者の養成や各施設での研修が進められている。
議会では、ヤングケアラー問題についても重要な議題として取り上げられた。区内の支援状況を明らかにし、必要な施策を再検討する必要性が説かれた。練馬区の取り組みとして、両親の介護を担うヤングケアラーに対する支援を強化していく方針が示された。