令和3年第一回練馬区議会定例会が、練馬区議会議事堂で開会した。
出席議員は全員で、50名が確認されている。議題には、令和3年度の予算案が含まれ、前川燿男区長が所信表明を行った。
前川区長は、新型コロナウイルス感染症の影響により、区の財政状況が厳しいと説明した。感染者数は4,353人に達し、51名の方が亡くなったことに対し、深い哀悼の意を表した。特に、コロナ禍の影響で法人税収が大きく減少し、216億円の減収が見込まれると述べた。
その上で、令和3年度の当初予算案は、区民と共に前進するために編成されたと強調した。一般会計予算額は2,826億円で、昨年度比約1億円の減少である。
生活保護費などの義務的経費は増加し、必要な施策を確実に実行する重要性が増していることも指摘した。特に、コロナ禍を乗り越えるため、教育や福祉の施策に約15億円の増加が見込まれている。
また、保育所の待機児童が過去最少に減少したことや、施設の新設が進むなど、子育て支援も期待される。訪問看護の強化やICT化の推進が進められ、保護者の利便性向上を図る考えが示された。
高齢者に対する支援策も増強され、地域包括ケアシステムの確立が急務であると強調。特別養護老人ホームが今後さらに整備され、住み慣れた地域での生活支援が重要視されている。
財政危機に対しては、聖域のない事業見直しを行い歳出削減に取り組んでいると述べ、今後も持続可能な運営が求められることを訴えた。また、感染拡大に対して引き続き全力で取り組む方針を示した。
会期については、本日から3月12日までの37日間と決定された。矢上がっている議案は多岐に渡り、様々な課題に取り組む姿勢が強調されたことが記録として残された。