令和6年2月8日、練馬区議会は第1回定例会を開会した。
この日の議題で最も注目を集めたのは、練馬区一般会計予算案である。区長の前川燿男氏は、一般会計予算額は3,231億円であり、昨年度比244億円の増加を示していると発表した。特に、教育、子育て、高齢者福祉など、区民生活に直結する施策への投資が重視される。さらに、攻めの防災にも焦点を当て、耐震化助成の強化が求められている。
前川区長は能登半島地震への対応にも言及し、被災者への支援が続けられていることを強調した。具体的には、金沢市と輪島市への職員派遣を行い、復旧活動にも注力していく姿勢を見せている。さらに、地震による被害想定を示し、特に老朽化した木造住宅が密集する地区の防災干渉を訴えた。区長は、早急な建替えや防災道路の整備が必要とする見解を示している。
また、令和6年度当初予算には、教育分野における多様な取り組みが盛り込まれている。特に、練馬区独自の幼保一元化施設の構築や待機児童ゼロ作戦が進められている。これにより、保育定員の増加が続いており、今後もさらなる改善が期待されている。区長は、支援が必要な家庭に対するヘルパー派遣事業や、学童クラブのICT化進展など、様々な施策を展開する意向を示している。
高齢化が進む中、地域包括ケアシステムの推進と生活支援コーディネーターの配置を拡充し、高齢者が住み慣れた地域で生活できる環境を整備する必要性が強調された。特に、介護福祉士養成や介護施設整備が重要な施策として位置づけられ、待機者のニーズに応じた住環境の整備が求められている。
これらの施策に加えて、練馬区の経済支援にも触られた。特に、事業者への伴走支援や個店同士の連携強化を目指した補助制度が創設され、地域経済の復興と発展が図られる。前川区長は、地域の活性化による区民の生活向上を狙っている。
このように、令和6年度の予算案及び施策は、福祉、教育、防災、地域経済に渡る多角的な視点から構成されており、今後も持続可能な地域社会を目指し、具体的な行動計画の策定に向けた議論が続く。区議会は、今後の審議を経て、これらの議案を可決することが期待されている。