令和6年2月9日、練馬区議会は第1回定例会を開催。
能登半島地震の犠牲者に哀悼の意を示した後、本会議が始まった。区長や副区長らが出席し、様々な問題について議論が交わされた。問題の中でも特に注目されているのは、人口減少とその対策についてである。
福沢剛議員(自由民主党)は、国立社会保障・人口問題研究所が発表した2050年までの人口推計を引用し、練馬区でも人口減少対策が急務であると呼びかけた。区長の前川燿男氏は、自身の区政10年を振り返り、ここでの人口減少に対する所感を述べ、「従来の施策に追加した具体的な戦略が必要」とした。人口減少との闘いの中、練馬区には「ポジティブな未来」を描く重要性が強調された。
また、公共施設に関する整備状況についても言及された。福沢議員は、人材不足や資材高騰、2024年問題といった問題点を指摘し、これに伴う事業スケジュールの見直しを求めた。区もこの問題を認識し、適正な工期設定と事業の見直しが必要であるとの考えを示した。
次に令和6年度当初予算案に関する議論が続く中、圧倒的な額の予算と同時に一層の財政健全化に向けた取り組みが求められることも指摘された。特に、区内における高齢者と子育て支援策の強化が議題に上がり、今後の在宅医療や介護体制の重要性が明確にされた。
また、大江戸線延伸や政府クラウドの導入が進められており、福沢議員はこれらが地域経済に与える影響と利便性を評価した。政府クラウドの導入については、しっかりとした体制が整備されることが期待されている。これにより、区民サービスの向上が見込まれる。
最後に、教育環境の整備についての意見交換が行われた。教育関連の課題、特に教員の確保と働き方改革が喫緊の課題として浮上し、区はその解決策に注力するとした。教育長は「高度な教育が必要であり、教員の質の向上が求められる」と強調し、今後の具体的対策が期待される決意を表明した。