令和6年6月、練馬区議会の第2回定例会が開かれ、区長をはじめとする理事者が出席した。会議では、地域医療や防災機能の強化に関する質疑が活発に交わされ、区の施策についての理解が深まる内容となった。
初めに、小林みつぐ議員が提起したのは、前川燿男区長の基本姿勢と施策の進捗についてである。前川区長は「10年間の行政の積み重ねが区民サービスの向上をもたらした」と述べ、新型コロナ禍での対応や地域福祉、医療環境の整備に力を入れてきたことを強調した。
その中で、児童相談体制の改善も重要な議題となり、先日開設された東京都練馬児童相談所についても触れ「区の子ども家庭支援センターとの連携強化に努め、地域全体で子どもを支えていく体制を築いた」と振り返った。
さらに、西武新宿線の連続立体交差事業について質疑が行われた。小林議員は、野方駅から井荻駅間の交通渋滞の問題を指摘し、事業の進捗を強く要望した。中沢孝至都市整備部長は、井荻駅から西武柳沢駅間の工事進行を報告、「次のステップに向け、地域とともに取り組んでいく」と述べた。
石神井公園駅周辺のまちづくりに関しても議論が交わされ、佐古田充宏企画部長が今後の再開発計画に触れ、「地域の活性化と住民サービスの向上を目指す」と述べた。これに対し、進捗状況が地域の将来に与える影響についての懸念が示された。
また、防災機能の強化に関しても重要視された。あらゆる災害に備え、練馬城址公園を防災備蓄倉庫としての整備が進められており、後藤俊一危機管理室長がその進捗を報告。「非常時にも使える安全空間が確保され、地域の災害対策に寄与する」と期待感を示した。
一方、部活動の地域移行については、森田泰子副区長が進捗状況を説明し、専門的な指導員配置の拡大を計画していると発表した。今後保護者との協力による円滑な移行を図る方針が示された。
なお、議事が進む中で若者や高齢者の世代に向けた施策もいくつか提案された。特に、地域クラブ活動の充実を志向し、子どもたちにとってより友好的なスポーツ環境の構築が求められた。