令和5年12月1日に開催された練馬区議会の第4回定例会では、重要な一般質問が行なわれた。
最初に、藤井たかし議員(自由民主党)は、過去の文化勲章受章者への祝辞を述べるとともに、練馬区名誉区民についても触れ、区長の見解を尋ねた。文化の振興や歴史教育が地域にいかに影響を与えるか、また、区民にとっての文化資源の価値について議論された。
次に、景気対策が議題に上がった。藤井議員は日本経済の現状について懸念を示し、来年度の予算編成に関する区長の基本的な考えを求めた。前川燿男区長は、金融市場や物価高騰の影響を受けた今の区財政の厳しさを説明し、歳入面では若干の増加がある一方で、特別区民税の減収や扶助費の高騰による経費により、自由度の低下が続いていることを強調した。
その後、区内の医療環境についても議論された。藤井議員は、今年設置された順天堂大学練馬病院の救命救急センターの効果を尋ね、区の医療体制の充実についての見解を求めた。前川区長は、何よりも命を守るために医療環境の整備を重視しており、引き続き地元医療機関と連携しながら取り組む意向を示した。
また、少子化や高齢化に関する問題も提起され、保育施設についての充実策や地域包括ケアシステムの強化が求められた。これに関して教育長は、待機児童対策を強調し、保育ニーズの多様性に応える施策を進める方針を示した。特に、家庭環境に応じた柔軟な支援の必要性が強調された。
さらに、地域の空き家問題に対しても多くの意見が寄せられ、効率的な管理と対策が求められた。行政側は、空き家リストの更新と空き家対策キャンペーンの強化に取り組む意含を示し、来年度の計画に含める方針を示した。
会議は、練馬区の未来を見据えた多くの課題を解決するための具体的な提案と、政策の遂行に向けた議論が行われた。今後も市民の声を反映しつつ、地域課題への対処を続けていく必要があると、出席者は考えを一にした。