練馬区の第2回定例会が令和元年6月19日に行われ、議員全員が出席した本会議。
主な議題は一般質問となり、特に性的マイノリティへの権利保障が多数の発言を集めた。
岩瀬たけし議員(市民の声ねりま)は、マイノリティに優しい社会の実現がすべての人にとって住みやすい町を作ると強調した。
その中で、性的マイノリティへの配慮を示すため、パートナーシップ制度の導入を求めた。
昨年の一般質問では導入が否定されたが、今回は東京都内で増え続ける自治体の状況を引き合いに出し、練馬区の姿勢を再び問うた。
議員は、制度導入に向けた区の現状を見ると、依然として少数派のための制度は「不必要」とされ、多くの当事者の声への無視が見受けられると指摘した。
また、練馬区における性的マイノリティに対する差別が根強いことを憂慮し、具体的な支援策を講じることが求められるとした。
質疑の中では、ソーシャル・インクルージョンに向けた取り組みも取り上げられ、外国籍住民への居住支援が求められた。具体的には、就学支援や地域の情報を活かしたサービス提供の重要性が述べられた。
更に、高齢者や障害者への包括的な支援策が必要との意見も上がり、特に高齢者に向けた食事サービスの充実が求められた。
また、障害者福祉の充実についても、手話やバリアフリーの重要性が強調された。
前川燿男区長は、性的マイノリティの権利を守るための政策実施には時間がかかるとして、今後とも慎重に進める必要があると述べた。区としては、現行法との整合性や地域前提の課題に基づき、環境整備の必要性を指摘した。
議員からは、練馬区において人権擁護の観点から、現実の余剰な時間をかけずに進める必要があるとの意見もあり、今後の取り組みに対する強い期待が寄せられた。