令和5年3月10日に練馬区議会で行われた第1回定例会では、令和5年度予算案が可決された。
予算額は2,987億円に達し、前年比で約75億円増加した。これは医療や福祉、教育政策の充実を図るものとして位置づけられる。特に、子育て支援策として、学校給食費の無償化が第2子以降に拡大され、区民から高く評価されている点が強調された。さらに、新型コロナウイルスの影響を受けた緊急経済対策として、プレミアム付商品券の発行や、中小企業支援策が策定されている。
また、議案第37号では、練馬区国民健康保険条例の一部を改正し、保険料が前年比で1万1,550円の増加が提案された。議論の中で、保険料負担の重さが指摘され、「年収100万円の世帯では月収が10万円未満であり、約10万円の保険料を負担することは健全な生活を脅かす」との意見も出た。(島田拓議員)
その他にも、練馬区の交通インフラ整備を含む各種プロジェクトの進捗が報告された。特に、大江戸線の延伸や西武新宿線連続立体交差化については、関係機関との連携が重要であるとされ、積極的な事業推進が求められた。これらの事業は、地域住民の生活の質向上に寄与すると期待されている。さらに、今後の課題として、感染症対策や高齢者支援が挙げられ、これらの施策実施に向けた迅速な対応が求められている。
今回の定例会では、区民生活が直面するさまざまな課題が浮き彫りになり、それらへの具体的な対応が求められる結果となった。議員は、税金の使い道に今一度考慮し、区民の声に応える施策を進める必要性を強調した。格差が拡大する中で、より一層の配慮が必要であると共に、生活困窮者に対して区が手を差し伸べる政策が求められる。