令和5年第1回定例会が練馬区議会議事堂で開催された。開会にあたり、出席議員は50名で、午後1時0分に議長の藤井たかし氏が会議を開いた。
この日の議事日程は、主に一般質問で構成され、区の財政運営や福祉施策、子ども・子育て政策等に関する議員の質問が行われた。中でも、49番の田中よしゆき議員は、大きな関心を集めていた来年度当初予算案に基づく財政運営について質問を展開した。
田中議員は、「来年度の一般会計予算額は2,987億円、この金額は区政史上最大であり、特に福祉や教育に重点を置いている。」と述べ、具体的には、872億円が保健福祉費、751億円がこども家庭費に充てられることを挙げた。また、少子化対策として施政方針演説に言及し、国の経済支援を受けながら、区独自の住民サービスを持続的に提供する重要性を強調した。
次に、福祉施策に関連して、田中議員は高齢者や障害者施策の強化についても質問を展開した。特に高齢者支援に関しては、区が令和5年度交付見込額で都内一位の交付金を得ていることを指摘し、介護予防策といった継続的な支援体制の整備の必要性を強調した。この視点から、区長の前川燿男氏は、高齢者施策に対する区の取り組みの姿勢を明らかにした。
さらに、地区の医療体制の強化についても議論され、順天堂練馬病院が今年度中に三次救急医療機関に指定されることを前川区長は発表した。これにより、緊急時の医療提供体制が一層強化されるとの見通しが示された。
また、子ども・子育て施策についても、田中議員は意見表明を行い、「妊娠・子育て応援交付金事業が活用され、育児支援が強化されることが期待される。特に今回の補正予算により、妊娠期から子育て期まで、さまざまな施策が一体的に進められる必要がある」と述べ、具体的な施策の充実を求めた。
一方で、物価高騰や国際情勢の不安定化に伴う生活困窮者支援としての経済支援策にも触れ、緊急経済支援の必要性が強調され、区は様々な困難な局面に対峙していることが浮き彫りになった。
最終発言として、田中議員は、「今後の政策は、区民の生活に寄り添ったものでなければならない」と締めくくり、議会は終了した。このような会議では、区民の視点・声を見据えた具体的な施策が問われ、今後の区政を見守る必要があることが認識された。