令和3年9月13日、練馬区議会は第3回定例会を開催した。議題では新型コロナウイルス感染症への対応が中心になった。特に、ワクチン接種体制に関する質疑が多く寄せられた。区長の前川燿男氏は、「練馬区モデル」として診療所と集団接種を組み合わせた方式を紹介。
現在、高齢者の約90%が2回目接種を終え、区民全体でも50%に達していると報告した。しかし、ワクチン供給が滞り、区民には多くの不便をかけたことを謝罪した。
続いて、コロナ禍における区民生活への影響についても議論が交わされた。生活相談コールセンターには、昨年からの感染拡大で2万件以上の相談が寄せられ、緊急小口資金や住居確保給付金が支給されていることが確認された。困窮する区民に対しての支援が重要であることが強調された。区民生活の支援においては、福祉施策も関連すると鈴木たかし議員から指摘があり、さらに手厚い支援が求められた。
特に、ひとり親家庭や高齢者についても多くの質問が寄せられ、区としての取り組みが求められる中で、前川区長は各種支援事業の実施状況を説明した。
次に、東京オリンピック・パラリンピック大会についての評価が続いた。選手たちの活躍が国民に感動を与えた一方で、コロナ禍による開催の是非について議論が分かれ、長期的なレガシーに何を残せるかが問われました。
また、産業支援についても問題視され、区内中小企業への支援策の強化が求められた。特に、コロナによる業種格差が明らかとなり、飲食業や観光業の厳しさが強調された。政府の資金繰り支援に依存している現状に危機感を抱く議員も多くいた。
この他、介護保険制度の改定や高齢者施策に関する質問も行われ、介護報酬改定の影響や地域包括ケアの推進に向けた取り組みの強化が必要であるとの提言があった。
最後に、環境問題に関する施策も取り上げられた。脱炭素社会に向けた清掃リサイクル事業についての展開や、区民との連携が求められる中で、環境部長からの詳細な報告が行われ、今後の方針に期待が寄せられた。