令和2年9月11日に行われた練馬区議会の定例会において、区長の前川燿男氏が新型コロナウイルス感染症に関する取り組みを強調した。
特に、新型コロナウイルス感染症の影響で、区民の命と生活を守るための緊急対応を最優先に進める考えを示した。区内では863人の感染者が確認され、32人が亡くなり、悲しみの声が広がっている。新たな感染者数が減少傾向にあるとはいえ、再増加の恐れについても言及し、深い警戒が必要と指摘した。
前川区長は感染拡大防止のための体制強化を図り、保健所において電話相談や検査業務を増強することを明言した。これまで20名体制で運営されていた保健所は、業務の増確認に応じて64名に強化されることとなる。また、緊急事態宣言解除後の医療機関の負担軽減にも取り組むと述べた。
次に、区民への支援策として、生活困窮者への住居確保給付金の増額を検討しているとした。特に、住居保障が重要であるとし、区独自の生活支援給付金を新たに支給することも提案された。
また、緊急事態宣言期間中に設置された施策について、効果的な取り組みとの報告があり、営業継続に向けて事業者に対する特別貸付の増額も図られる。
議案第85号として、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、8億527万円を確保した補正予算が上程され、迅速な承認がなされた。「この取り組みは、区民の命を守るためには不可欠です」と区長は述べた。医療機関への支援や保健所への人員配置が急務であることを強調した。
財政状況の厳しさも懸念されており、持続可能な運営に向けて厳しい選択が求められている。区は、今後の経済の動向を注視しながら、適切な判断を行っていく必要があると述べた。