令和3年6月18日、練馬区議会にて第2回定例会が開会された。
議会では、現在進行中の新型コロナウイルス感染拡大に関する重要な議題が数多く取り上げられた。この中で特に目を引いたのは、「新型コロナウイルス感染症のまん延防止のための練馬区の附属機関の会議の実施に関する特例を定める条例の改正」である。企画総務委員会の委員長を務める笠原こうぞう議員は、「この条例改正は、書面やウェブ会議の導入を可能とし、感染防止策の一環として重要である」と強調した。
また、「練馬区職員の服務の宣誓に関する条例の改正」についても審議された。この改正は、対面での押印を不要にし、より柔軟な勤務環境を整える狙いがある。笠原議員は同様に、原案どおり可決すべきと結論づけた。
議会ではさらに、「練馬区立上石神井北小学校既存校舎等解体工事請負契約」が承認された。これは、老朽化した校舎の解体を行うための契約であり、教育環境の改善に向けた大きな一歩とされている。
さらに重要な動きとして、「東京オリンピック・パラリンピックの延期または中止を求める意見書」の提出も議論された。提出を求めたのは岩瀬たけし議員で、「感染拡大の懸念が払拭できない限り、このイベントを強行することは無謀であり、生活困窮者への支援を優先するべきだ」と訴えた。他の議員たちもこれに賛同し、意見が交わされたが、最終的には賛成者が少数であったためこの意見は否決される結果となった。
今回の定例会では、区の一般会計補正予算も可決された。福沢剛議員が報告した内容によれば、補正額は約19億7,650万9千円に達し、総予算は2,845億5,423万8千円になる見込みである。
このように、議会では新型コロナウイルス対策とそれに関連する条例について様々な観点から意見が交わされ、最終的にはすべての議案が原案どおり可決された。今後も練馬区は感染症対策を進めるとともに、住民生活の安定を図るための施策を強化していく方針を示している。