令和3年3月2日に練馬区議会は第1回定例会を開催し、複数の補正予算案が審議された。
特に注目されたのは令和2年度練馬区一般会計補正予算についてである。この補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策として、医療従事者や地域住民への支援を強化する内容となっており、補正額は約96億9,686万円の減額が見込まれ、一般会計の予算規模は3,636億9,611万3千円に達することを示している。
山内隆夫副区長は、今年度の財政調整について、普通交付金計算残額が241億円余から3,300万円に減少したことを報告した。再調整は行わず、特別交付金として新型コロナウイルス対応経費に充当することが決定された。昨年度の交付額は808億円余に達する見込みである。
また、国民健康保険事業会計や介護保険会計の補正予算も審議された。特に、令和2年度練馬区国民健康保険事業会計補正予算では、歳入歳出それぞれ1億6,813万円減額され、予算規模は631億9,141万4千円となる見通しである。歳出の見直しにより、特に保険給付費、保健事業費の削減が行われる。
加えて、介護保険会計の補正予算では、年間予算の12分の1を増額することが決議され、歳入歳出は11億177万1千円増加し、581億89万8千円となることが確認された。これにより、サービス向上が期待される。
さらに、練馬区長等の給料および教育委員会教育長の勤務条件ならびに監査委員の給与に関する複数の条例改正が提案されたことも重要な進展である。給与支給月数の引き下げや保険料の均等割額の減額判定基準等の見直しが含まれている。
会議の最後には、議案の付託が承認され、各委員会での詳細な議論が期待される。小泉純二議長の進行のもと、全議案は委員会に付託され、散会した。