令和5年第1回練馬区議会定例会が2月6日、練馬区議会議事堂で開会された。区議会では、令和5年度の一般会計予算が提出され、その規模や施策について多くの議員が注目している。
前川燿男区長は、開会に当たり所信表明を行い、緊迫した経済環境に対する懸念を示した。特に、少子高齢化が進行する中での義務的経費の増加や、赤字国債の発行などにより、財政面での厳しい状況が続くことを強調。これに対して、「できる限りの財政運営を行うことが求められている」と述べた。
令和5年度の一般会計予算案は、約2987億円、昨年度比で75億円の増額が見込まれている。特に教育や福祉、インフラ整備に重点を置く施策が打ち出されている。具体的には、教育関連の施策に55億円を充て、学校改修や子育て支援の強化が図られる。前川区長は、「区民生活を支えるため、持続可能な財政運営を目指す」と決意を表明した。
また、コロナウイルス感染症対策についても言及があった。国がコロナの分類を見直す中、練馬区もそれに伴う適切な対応を行うと約束した。これまで174名の方が亡くなったことに深い哀悼の意を示しつつ、引き続き感染防止策を呼び掛けた。
さらに、議案は令和5年度の健康保険、介護保険、後期高齢者医療などの予算案も提出され、一連の施策が日本全国での医療提供体制を強化する流れに貢献するものとされている。区民からの声を受け止め、サービスの向上に向けた取り組みを進めていく意向が示された。
会議は、議員表彰の議題に移行し、長年にわたり地域の発展に寄与した議員が表彰される場面もあった。特に、柏崎強議員を代表に数名の議員が、20年にわたる活動に対する感謝の意を表明し、今後の区政への意気込みを語った。