令和4年6月9日に開催された練馬区議会では、一般質問が行われ、区政運営や財政について活発な議論が展開された。区長の前川燿男氏は、改革ねりま第Ⅲ章の重要性を強調し、今後の区政運営に向けた基本姿勢を明らかにした。
まず、区民参加と協働について、前川区長は「区民の皆さんとの話し合いを大切にし、協働の精神をもって取り組んでいきたい」と述べ、コロナ禍での課題も考慮しながら、区民との意見交換の重要性を訴えた。また、庁内に新たに設置された美術館再整備担当課と美術館再整備まちづくり担当課の役割についても触れ、地域との協力強化を図る姿勢を示した。
その後、区財政の状況に関しては、コロナ禍及び国際情勢の影響で大変厳しい実態にあることが報告された。副区長の山内隆夫氏は、今後の予算編成において「必要な施策を圧縮する」と述べ、歳入不足への対応を強調した。一方で、無駄のない予算執行を進めていく意向を示し、特に区民生活を守るための支援策が必要だとした。
また、商店街支援については、産業経済部長の関口和幸氏が、これまでに実施してきたプレミアム付商品券事業やキャッシュレス決済ポイント還元事業の拡充に取り組んでいると報告した。さらに、新型コロナウイルス感染症により影響を受けた区内中小企業への救済策を講じることが決まっており、関係団体との協力の重要性も指摘された。
この他にも、練馬城址公園の整備計画や教育環境整備についても発言があり、特に地域との連携や地域資源の活用が強調された。区立美術館や商店街の振興を通じて、地域全体の発展を促す施策が求められていることは共通の課題であり、区議会としても引き続き注視していく姿勢が示された。
区には、持続可能な未来に向けて迅速な対応が求められている。改革ねりま第Ⅲ章を進める中で、地域住民が一体となり支え合う社会の実現に向けた努力が期待される。