令和元年9月6日に開催された練馬区議会では、ヘイトスピーチや中高年のひきこもり問題などについて議論が交わされた。特に注目されたのが、ヘイトスピーチに関する質問で、日本共産党練馬区議団を代表して小松あゆみ議員が発言した。
小松議員は、ヘイトスピーチが人権を侵害し、社会的マイノリティに対する攻撃や脅迫を含むものであると強調した。具体的な事例を挙げ、在日韓国・朝鮮人に対する差別的行動が行われていることを例示し、それがどのような影響を与えるかについて述べた。また、日本が1995年に人種差別撤廃条約を批准したにもかかわらず、具体的な対策が取られていない現状を指摘し、地方自治体でも具体的な施策を求めた。
また、議会では中高年のひきこもり問題も取り上げられた。内閣府の調査によると、全国で約61万人が自宅に閉じこもっているとされ、特に男性の割合が高いことが報告されている。練馬区では、自治体としてこの問題にどのように取り組んでいくかが求められており、具体的な対策の策定が急がれる。
大泉第二中学校の教育環境についても議論が行われ、道路整備と教育環境の両立をどう実現していくかが課題となっている。子どもたちが安心して通学できる環境を整えるためには、地域住民との意見交換が必要であるとの意見が多く出された。
さらに、羽田空港の新飛行ルートについても懸念が示され、国交省による決定が再考されるべきとの意見が多かった。騒音や落下物など、住民生活に与える影響が大きいとされている。
石神井公園駅南口の再開発計画についても、多くの議員から質疑があり、この事業が周辺地域に与える影響について慎重な検討が必要との意見が寄せられた。また、タワーマンションの問題も取り上げられ、地域の住民にとって何が最も重要かという観点からの道路整備の必要性が強調された。
最後に、区として今後どのように対応していくかについて、区長からの明確なビジョンが求められた。リーダーシップを持った情報提供や住民とのコミュニケーションが重要であると同時に、地域住民と連携して課題解決に向けた取り組みを進める必要があるとされている。