令和5年5月22日、小平市全員協議会が開催され、市民意見公募手続における意見の把握漏れについて議論された。
小林洋子市長は、昨年度末に策定した計画への意見が、市ホームページのパブリックコメント機能で把握されなかった事例を謝罪した。特に、小平市文化スポーツ推進計画と国史跡鈴木遺跡保存活用計画に関して、事態が把握された経緯を説明した。
市長は、把握漏れの問題がこれらの計画のみならず、他の計画や条例にも存在していたことを認め、再発防止策に取り組む意思を示した。具体的には、把握漏れの意見を精査し、対応策を講じるとも述べた。
有川知樹企画政策部長は、調査結果について詳細に説明した。調査は、パブリックコメント機能により提出された意見が正しく把握されているか確認する目的で行われた。結果として、文化スポーツ推進計画や国史跡鈴木遺跡保存活用計画に該当する件の他、第4次小平市子ども読書活動推進計画や小平市環境美化条例においても把握漏れが確認され、影響の検討が必要であることが分かった。
議会では、質疑応答が行われ、多くの議員が市民意見公募手続が形骸化しているとの懸念を表明。福室英俊議員は、過去の件数を追えない現状を問題視し、情報収集の重要性を強調した。別の議員は、他自治体でも同様の事例があったかを尋ね、その調査の必要性も指摘された。
小林市長は、行政の体制について改善の必要性を認め、特に職員への研修や意識改革が重要であるとの見解を示した。市民との協働を強化し、参加の機会を保障することが自治基本条例の要旨であるため、慎重な取り組みが求められている。
今後、小平市は意見の把握抜けを引き起こした原因を究明し、具体的な再発防止策を実施することが求められる。この度の問題を重く受け止め、市民への信頼回復を図る取り組みが期待されている。