令和3年3月に行われた小平市議会定例会では、市の新型コロナウイルス対策や、地域経済振興施策について多くの議論が交わされた。特に新型コロナウイルス感染症自宅療養者への支援体制の強化が重要視され、議員からは具体的な支援策の必要性が訴えられた。
自宅療養中の市民に対しては東京都のフォローアップセンターに寄る支援が課題とされ、他市での支援例が紹介される中、小平市の取り組みは十分ではないとの意見が集中した。特に、高齢者や独り親の家庭においては、適切な環境が整わない限り、医療や福祉の支援が届きにくい現状が浮き彫りとなった。
特に、虻川浩氏は「自宅療養者をサポートするために、訪問や電話でのフォローやフォローアップセンターとの連携が急務」だと強調し、後遺症に苦しむ方への継続的なサポートの必要性を訴えた。また、健康福祉部長の滝沢徳一氏は、地域包括支援センターの役割について説明し、現在利用されている支援体制について詳細を述べた。
他方で、女性支援においては水口かずえ議員が、女性相談の体制拡充を求めた。特にＤＶ相談件数の増加に伴い、女性相談室の役割が重要であり、そのための相談体制の整備が求められた。議員は「女性たちが安全に相談できる体制を整えなければならない」と訴えた。
また、安竹洋平議員はカーボンニュートラルについて具体的施策が求められるとともに、太陽光発電事業の効果に対する懐疑の声が後を絶たない中、十分な科学的根拠に基づいた施策が必要だと指摘した。市は、ガイドラインに基づいた対応が重要でありながら、国の施策に中立的に従う姿勢を見せている。
選挙管理委員会では、今後の選挙を良くするための様々な取り組みについても議論が交わされ、選挙公報サイトの周知や郵便投票の拡充に関する検討が続けられる。各会派からは、投票率向上に向けた提案や意見が寄せられた。
このように小平市議会では、コロナ禍における様々な現状を踏まえた上で、市民に寄り添った政策を推進する必要性が強調され、今後の取り組みが期待される。