小平市の12月定例会では、市内事業者優先の取り組みや公共施設予約システムの改修、エアコン設置助成など幅広い議題が討論された。
第一に、市内事業者の優先については、入札時のみならず事業計画策定段階でも市内業者を優先すべきとの声が上がった。市長は、地域密着度や地域貢献を評価に含めていると答えたが、より具体的な仕組みが求められている。特に安竹洋平議員は、市内業者を育成する支援策が強化されるべきだと指摘した。
次に、公共施設予約システムの改修について、市が約4,900万円を計上し、クレジットカード決済機能の追加やキオスク端末の設置が予定されている。議員からは、高額な予算に対して具体的な内訳に疑問の声が上がった。特にキオスク端末が1台300万円とされていることに対して疑問が呈され、もっと安価で対応可能ではないかという意見があった。
さらに、今後の歴史的人物の発掘についても議論された。市は、平櫛田中や齋藤素巖を市ゆかりの芸術家として位置付けており、市内の過去の偉人を掘り起こす取り組みを進めることが期待されている。市長は、地域の魅力を伝え、観光資源として発信するべきだとの考えを述べた。
また、生活保護世帯に対するエアコン設置助成の提案があり、現在の支援内容に不足があることが指摘され、補助金制度の必要性が強調された。市内の生活困窮層を支えるため、支援の充実が求められる。
空き家対策においては、市は地域貢献へのアイデアを公募し、様々なサービスを提供する取り組みが重要とされているが、積極的な対策は見受けられず、今後の方針が懸念されている。
最後に、市長が過去の公約に反映されなかった点についても質疑が行われ、多くは市民参加や意識改革が必要なことが示唆された。市の今後の課題として、女性の活躍推進や防災体制の整備が求められており、行政の取り組みが期待されている。特に、コロナ禍における施策の柔軟さや市民との対話の重要性が各議員から強調され、円滑なコミュニケーションの確立が市政運営において不可欠であるとの認識が共有された。