令和4年第3回清瀬市定例市議会が開催され、新年度に関する各議案や決算案が審議された。特に注目を集めたのは、安倍元首相の国葬に関する一連の請願と陳情である。
出席した議員からは、安倍元首相の国葬に関する賛否が分かれ、請願欄に提出された請願は、安倍元首相の国葬の取り止めを求める内容であった。請願を提出した議員によれば、「安倍元首相の政治は評価が分かれ、国葬を強行すれば、国民の内心の自由が脅かされる」との意見が多く寄せられた。
また、請願第9号では、国葬における参列費用の市の公金からの支出と教育の中立性の保持を求めるものであった。これに対しては、「首相の政治に対する評価は人それぞれであり、公金を使うべきではない」とする意見が議会内で強く主張された。
議会では、安倍元首相の国葬において市からの公金を支出することの是非が集中的に議論され、最終的に請願は賛成9人、反対10人で不採択となった。請願者は、安倍元首相の政治や実績に対する疑問を投げかけ、「特に学校教育においては思想・良心の自由が大切であり、教育現場が国葬の影響を受けることに懸念がある」と訴えた。
市長の行政報告では、新型コロナウイルス感染症に関連する市内の感染状況に言及しつつ、ワクチン接種状況についても説明があり、「現在の年度の一般会計決算については、歳入総額381億を見込んでいる」と述べた。議会運営委員長の小西みか氏は、今後の議会の日程について説明を行い、一般質問が設定される予定の日程を報告した。市民の多様な意見を反映しつつ、今後も議会は慎重に議論を重ねていく必要があると強調した。