令和2年6月12日、東大和市議会が開催され、複数の重要案件が審議された。
特に注目を集めたのは、第38号議案の令和2年度東大和市一般会計補正予算である。これは新型コロナウイルス感染症関連の支援策を充実させるもので、歳入歳出それぞれに1億5,421万円が追加され、総額が426億5,159万円となる。
副市長の小島昇公氏は、この補正予算によりひとり親世帯への臨時特別給付金を支給し、経済的支援を行うことが目的であると強調した。支給額は児童扶養手当受給世帯には第1子5万円、第2子以降3万円、さらに新型コロナウイルスの影響を受けた世帯には追加で5万円が支給される。
また、子育て応援事業費も拡充され、妊婦やひとり親世帯への支援が強化される。子育て支援部長である吉沢寿子氏は、この支援によって新たに交通系ICカードを交付し、タクシー移動や衛生資材購入に活用できるようにしたと説明した。これにより、妊婦やひとり親家庭の負担軽減が期待されている。
さらに、地域医療構想に関連する議案についても議論が交わされた。議第8号議案により、公立病院の再編統合の見直しを求める意見書が提案され、感染症対策の重要性が強調された。森田真一議員は、「公立病院の存在意義が見直されるべきである」と訴えた。
他にも、東大和市の子ども・子育て憲章に対する請願や陳情が審議され、市内の保育施設の基準の厳格化を求める声が上がったが、これらは不採択された。
議の最後には、コロナウイルス感染症に対する政府の各種支援を求める意見書も可決された。市長の尾崎保夫氏は、今後の施策について市民の生活を支えるために全力を尽くすと述べている。東大和市は、このようにして市民の福祉向上に向けた施策を推進している。