令和4年第4回定例会で、東大和市の地域公共交通と子ども読書活動についての一般質問が行われた。
まず、地域公共交通については、ちょこバス事業の運営やコミュニティタクシーの取り組みについて市が抱える課題が議論された。市長はちょこバス事業の成果として、公共交通空白地域へのサービス拡大を挙げたが、コロナの影響で利用者数が回復していないとも述べた。その現状を受けて、市は収支率を40%に引き上げる目標を掲げ、収入増加の必要性を強調した。具体的には、令和3年度の収支率25.5%に対し、14.5%の改善が必要で、約1300万円の収入増が求められる。
一方、コミュニティタクシーに関しては、試行運行の結果、実際の乗車数が想定を下回ったことが報告された。想定以上に減少した利用者数の主な要因としては、地域内のルートや停留所の設定、コロナの影響などが挙げられた。市は地域検討組織と連携し、運行方法を見直すことになる。
続いて、子ども読書活動について、第二次計画の総括が行われ、市立図書館における読書活動の推進や、今後の課題として家庭内読書の促進、Read,to meなどの新たな取組の検討が提案された。これに対し、中央図書館長は乳幼児への読み聞かせ事業の充実を通じて、家庭での読書活動を促進する意向を示した。また、学校図書館との接続性を重視し、ボランティアによる読み聞かせ活動の拡充を図ると述べた。
さらに、理数教育の充実についても言及され、少人数指導やデジタル教材の導入調査が進められている。Municipal Councilでは、スクールカウンセラーの活用状況も評価され、ニーズが高まる中で利用増が確認された。加えて、今後はオンライン面談などの新たな取り組みも視野に入れ、より多くの児童・生徒に利用促進策を講じる方針が示された。
市長と教育長の答弁を通し、地域公共交通の持続可能性や子ども読書活動の推進に向けた市の取組を確認し、さらなる改善計画が提案されることとなった。この一連の質疑を受け、今後の施策として地域の特性やニーズを反映させた柔軟な政策運営が求められることが強調され、行政全体での意識改革と連携が必要であることが再確認された。