令和6年第3回東大和市議会定例会が行われた。議会では、不登校やひきこもりに関する支援が主要なテーマとなり、特に相談窓口や居場所の整備について意見が交わされた。
第1の議題では、ひきこもり状態にある市民への支援策が焦点に。市は、社会福祉協議会への委託で相談窓口の設置を進めており、さらに「One'sぷれいす」という居場所も開設したと報告した。市の実態調査に基づき、相談の周知が重要であり、効果的な広報方法の検討が必要だとされている。
教育委員会からの回答では、令和5年度に設置された「校内サポートルーム」などが支援の充実に貢献していることが強調された。学校では、サポートルームの利用者数が増加しており、各校との連携を進めている。だが、来所が難しい家庭への配慮も必要で、外部の居場所づくりも重要だとされた。
次に、就学援助制度についての議論が展開。入学準備金に関しては、対象者への周知方法が課題として挙げられ、時間がない家庭特にひとり親に対する配慮が求められた。市は、入学前の案内や申請方法について更なる工夫を検討していくとした。
また、熱中症対策として低所得世帯へのエアコン補助が議題に。市の考えでは、生活保護受給者への補助が実施されているが、他の低所得者への拡大が期待される。「生活福祉資金の貸付け」で前向きな提案もあった。
さらに、多様な施策として、障害者支援の日常生活用具給付事業や、身体障害者に対する福祉タクシー券の交付が説明された。精神障害者も支援対象にするべきとの要望が出され、今後も関係機関と協力していく姿勢が示された。
最後に、ジェンダー平等を実現するため、包括的性教育の必要性が長年求められていることから、より深い理解の促進と啓発に努めていく意向も伝えられた。市は、学校教育での性に関する指導を拡充し、正しい知識を持つことの大切さを訴えていく方針である。また、生理用品の整備について、女子トイレへの設置状況が確認され、全てのトイレへの普及を求める声もあった。
これらの議題は、市民の生活に直結する重要なものであり、議会の音頭でさらなる調整や支援策が推進されることが望まれている。